肩の痛みと姿勢の関係
「肩が痛い」「肩があがらない」といった症状を経験された方は少なくないと思います。しかし「肩の症状」といっても原因は様々です。基本的にはご自分の体がいつもと違う場合は医療機関への受診をおすすめしますが、今回は簡単に「肩の痛みはなぜ起こるのか」と「予防できるもの」のご紹介をいたします。
①肩の構造
医学的には「肩」とは鎖骨、肩甲骨、上腕骨で構成されたものです。
骨を安定させ、スムーズに関節の運動をおこなうために靭帯、筋肉、腱板も一緒に機能しています。よって、このどこかに支障をきたしても肩の動きが悪くなります。また、バランスを崩しているところで無理に動かして肩の関節内や靭帯、骨の一部に過剰なストレスが働き、炎症を起こして痛みが出ることも考えられます。
肩の痛みの原因としては、骨折、脱臼、筋肉痛、神経痛、四十肩、五十肩、肩こりなど様々ありますが、上記の原因に加え「姿勢」の問題も肩の痛みに関係することがあります。
②姿勢との関係
原因が分からず急に痛みや肩が動きにくくなることも少なくないと思います。肩関節のバランスが崩れ、痛みが出現する原因としては姿勢の影響も大きいと考えられています。
例えば、「猫背」の状態ですとあごが挙がり、頸の後ろの筋肉が縮こまった状態になります(肩こり)。また、胸の前の筋肉も縮こまり肩関節のバランスが崩れます。その状態で肩を動かすと関節に狭い部分ができて関節の摩耗が起こる可能性があります。このように姿勢が崩れると肩にも負担がかかります。
一度、姿勢を見直していただき縮こまった筋肉を伸ばしていただければと思います。また、ストレッチなどで硬くなった筋肉をほぐすことでも血液の循環が改善し痛みが軽減することも少なくありません。
痛みが持続する場合や繰り返す場合は無理して動かさず、早めに医師にご相談ください。
この記事の監修者
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認知症や多疾患をもつ高齢者など高齢者医療を専門としながら小児から生活習慣病をはじめ内科一般にまで対応。地域で暮らし続けるために家族関係や諸制度なども視野にいれた医療を実践している。
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