医療の上手な受け方について
~かかりつけ医を持ちましょう~

あいち診療所野並 院長 野村 秀樹

皆さんは医療機関にかかるときにどのような基準で選びますか?近くにある、専門医がいる、大きな病院だから、評判が良いなどいろいろあるかと思います。昨今は医療機関の役割分担が進んでおり、それについてお話します。

医療機関の役割分担が進んでいる

近年、医療の高度化や高齢化の進展に伴い、患者さんに適した医療(+介護)が個人個人で大きく異なってきました。一つの医療機関でそのすべてをまかなうことは不可能なので、地域で連携して支えてゆく必要性が増し、その対応として地域医療構想や地域包括ケアがあります。それらは各地域でどのような医療・介護資源が必要で、それぞれの役割をどこが担うかを示したものです。例えば、入院の場合、高度急性期から慢性期まで4つに分類されます。

外来でも大病院の専門外来から、ある程度病状が安定すれば地域の診療所へ紹介することが珍しくなくなっています。

診療所には、地域包括ケアの要として身近で何でも相談できるかかりつけ医としての役割がより一層求められており、その中には感染症対応や在宅医療が含まれています。

このように医療機関の機能分担が進められています。医療機関の役割に違いがあることを理解して上手に利用することが大切です。

かかりつけ医を持った方がよい理由

特に高齢者の方は身近なかかりつけ医を持ちましょう。高齢者は複数の病気を持っている方が多いです。しかもこれらの病気の治療優先順位が画一的に決められないことも少なくありません。これを多疾患併存(multimorbidity)と言います。

また、病気だけではなく、様々な課題(例えばフレイルのため一人では通院困難、認知機能低下のため指示通りの内服困難など(multi-problem))のために自立した生活が困難となる方があります。

例えば、脳梗塞後遺症のため足が不自由で転倒を繰り返している独居の方の場合、脳梗塞再発予防の薬を処方するだけでは安心な自宅生活は送れません。訪問看護・訪問リハビリの利用やバリアフリー化の手配がより重要となることもあります。自分の専門だけでなく複数の病気や課題に優先順位を付けて、介護等も含めて的確な対処・アドバイスができる医師が望ましくなります。特に体が弱ってきたなと感じる高齢者の方は、自分の専門以外でも、まずは診てもらえるかかりつけ医を持ちましょう。必要ならばそこから専門医を紹介してもらうのが望ましいです。

あいち診療会は30年程前から、最期まで地域で暮らすことを支援するを目標に外来だけでなく在宅医療にも力を注いできました。訪問看護師、ケアマネジャー、リハビリスタッフはじめ、地域で暮らし続けるを支えるスタッフが揃っています。是非、ご利用ください。

私が大切にしていること

あいち診療所野並 看護助手 青山 恵美子

私が大切にしていることは「笑顔」です。

私は外来で看護助手として働かせていただいています。

仕事内容は、患者様への案内や診察室への誘導、特定健診時などの身長や体重測定、心電図やレントゲンなどの検査準備や片付け、他院での検査予約等の看護師さんの補助です。

患者様への挨拶や、待合での対応は笑顔でするよう心掛けています。外来の雰囲気が明るくなるといいなと思っています。待合室では、世間話や順番まだ?など︙気軽にお声掛けください。あの人声掛けやすいわ!と思っていただけたら嬉しいです。そう思っていただけるよう、これからも笑顔を心掛けていきたいと思います。

のなみ訪問リハビリテーション 理学療法士 長﨑 泰生

私が大切にしていることは「謙虚さ」です。

社会人1年目の時に初めて担当した患者様が「昔、リハビリを担当していた方は一方的な感じで、あまりこちらの話を聞いてくれなかった。」と話されました。1年目の自分は、「良くなるためなのに、どうしてリハビリをやってくれないの?」という思いがありましたが、その言葉を聞いて「やってあげている」という気持ちになってはいけないと気づかされました。それから相手の話を聞くのはもちろんのこと、聞く姿勢や話しやすい雰囲気作り、寄り添うこと意識していきました。その方が退院をされる際に「ありがとうね、あなたが担当でよかった。これからも頑張って。」と言われたことを今でも覚えています。

この職業は患者様から「ありがとう」と感謝をされることが多く、それが「やりがい」にも繋がっています。そして僕も皆さまから学ばしていただくことがとても多く、感謝の気持ちでいっぱいです。リハビリをするのは大変なイメージがあるかと思いますが「辛いこと」だけでなく「辛いけど頑張れる」と思っていただけるよう、皆さまのやりたい事や夢を叶えるために一緒に頑張れたら嬉しく思います。そのお手伝いをさせてください。「あなたが担当でよかった」と思っていただけるように「謙虚な心」でこれからも日々精進していきます。

あいち診療会 理事 有限会社ナインアンドフォー 代表取締役 犬飼 亨

「私が大切にしているもの」とは?と思ったときあまり物欲がない自分に気が付きました(笑)

私が初めて会社勤務をした時に仕事に厳しい専務から言われた言葉で今も思い続けている=大切にしている言葉があります。

それは『POSTBEST』です。この言葉は最澄の『一隅を照らす』と同じ言葉と分かりました。その意味は『社会に生きるわたしたち一人ひとりが自分の役割を認識して、目の前にある課題を一生懸命やっていく』=『POSTBEST』と解釈しています。

たとえば私たちが行っている医療福祉事業であれば、他の施設では真似のできない『受け手になった時に細やかで安心して受けられるサービスを提供する』ことと思います。

何をするか?何ができるか?問われているのは、目立たなくても今この環境で、できることをやる、そんな真摯な姿勢ではないでしょうか。

憩いの学校

野並通所リハ

新生児の予防接種から在宅看取りまで