新春のつぶやき
年頭には「今年はこれをやろう。」と思う。
私は何回そう思ってきただろうか。
なんとなく実現できたこともあるが、実現できなかったことの方が多い。
「こんなことが出来たらいいな」と思うことを「これをやろうと」といってしまう。
「これをやろう」と決心したら、その日からそれに向かって歩き出さないと実現しない。
この歳になって、やりたいことが山積している。とても幸せなことだと思う。
ただ、「やりたい」ことの中に「しなければならないこと」と「やりたいこと」とが混在している。
「しなければならないこと」はしなければならないから「やりたいこと」は後回しにしてきたように思う。
この歳になって、「残りの人生」を考えるようになった。
大切な人が一人また一人と逝ってしまうと嫌でも考えてしまう。
「やりたいこと」を後回しにしていたら、きっとやりたいことはできないで終わってしまうだろう。
そうだ、今年は「やりたいこと」も並行してやっていこう。
はて、やりたいことって何だろう。
「やりたいことが山積している」といったが、よく考えると、仕事のことばかりだ。
仕事人間の定年後
仕事人間が定年になって、仕事から離れた時、仕事以外に人間関係がなく、住んでる町に知り合いもなく、やりたいことが見つからないと、家に引きこもってしまうことがよくあるようだ。高齢男性の独居者の20%以上が2週間以上人と会話をしないという。
孤独は、喫煙より死亡リスクを高めると言うのに。
私はどうか?
私が理事長である限りやりたいことを口にするとスタッフの仕事を増やすことになる。
やりたいことをしているときには時間は気にならないし、苦痛も伴わない。
しかし人のやりたいことをやらされていると、時間が気になるし苦痛を伴う。
スタッフにとってやりたいことでなければ、それはしなければいけない仕事である。
それでは楽しくない。
今年は、自分のやりたいことは我慢して、スタッフがやりたいことが出来るように努めよう。そして仕事と直接結びつかない人間関係を広げよう。将来孤独にならないで済むように。
理事長 畑 恒土
あいち診療所からのお願い
感染対策として受診の際には左記の点にご協力お願いいたします。
・診療所に入る際には、マスク着用、手指衛生、体温測定にご協力お願いします。
・発熱や感冒症状など感染症が疑われるときは、受診前の事前電話をお願いします。
あいち診療所 野並
(052)895-6637
あいち診療所 滝の水
(052)878-1212
あいち診療所 野並 院長 野村 秀樹
あけましておめでとうございます。
新型コロナウイルス感染症
(COVID-19)の流行も4年目に入うとしています。昨年は皆様にとってどのような一年だったでしょうか?また、今年はどのような年にしたいと思われますか?
診療所野並は昨年もCOVID-19 に翻弄された一年でした。後になるにしたがって大きくなる流行の波の中で、外来診療のオペレ-ションを工夫しながら対応してきました。現在、
あいち診療所野並では、診療所内での密をできるだけ減らし、感染者と非感染者の接触を避けるために、感染症状のある方と一部の外来で時間予約制診療を行っております。予約
なしで受診された場合は、順番が前後したり待ち時間が若干長くなる場合がありますが、ご理解いただければと思います。また、当院では新型コロナワクチン接種やCOVID-19 の
抗原検査、PCR検査はもちろん、陽性者の診察や必要ならば抗ウイルス薬の処方にも対応しております。
一方、超過死亡が増加していることが話題になりました。新型コロナウイルスによる直接の死亡というよりも、併存症の悪化や体力の低下などによる死亡が増えている印象で
す。これには受診控えや過度の自粛生活の影響等があるのだと思います。当院では、高血圧等の生活習慣病の方を中心に、職員が治療状況や生活状況をお伺いし療養上のアドバイスをさせていただくようにしております。感染を過度に恐れるのではなく、運悪く感染しても乗り越えられる体力維持と慢性疾患管理を目指しております。
新型コロナとの共存を目指して社会活動の再開が始まるなど、今年も変化の多い年となりそうです。当診療所も地域の診療所として望まれるサ-ビスを提供できるように変化に対応してゆきたいと思います。
本年もどうかよろしくお願いいたします。
あいち診療所 滝の水 院長 岡崎 嘉樹
2023年、新年のごあいさつ
「おかざ↑き↑さん、ききゃーなぶってかんよ」。
44年前に、下宿のおばさんから、共同炊事場の説明を受けているときに受けた、初めての名古屋弁の洗礼だった。
ガス給湯器の前なので「ききゃー」はおそらく「機械」のことだろう。
話の流れから「なぶる」は「触る」と思われる。最後の「かん」は「いかん」の「い」が抜けてしまっているのだろう。数秒の間に思いをめぐらした。
まあ、わからなくても言い直してもらえば、何とかなりそうだなと思った。その後も、
「どえりゃーえりゃー」とか、
「まーちゃっと、いざらかしてくれん」とか、
「ちょーらかさんといて」とか、
いくつかのハードルを乗り越えてきた。
しかし、在宅医療を始めて数ヶ月で、患者さん宅を訪問した時に、いきなり、「先生、もーらーきゃーてまって、わやだわ」と、名古屋17年目にして初めての言葉を聞いた。お年寄りと話すと、まだ知らない名古屋弁があったのかと衝撃を受けた。
98歳で亡くなった東京の祖母から、「私はあなたに診てもらえないけど、その分、名古屋のお爺さんやお婆さんに親切にしてあげてね」と言われ、その言葉を胸に在宅医療を続けてきた。
気が付くと、月日は流れ、患者さんは両親と同じ年代になり、介護者の方は自分と同じ年代になっている。その分、介護者の気持ちがよくわかるようになってきた。
名古屋に来て、在宅医療に巡り合って、本当に良かった。いつも思うが、天職に巡り合ったと思う。
「皆さん、ありがとーね。これからも、仲良くしてちょーでゃーね」。